同意のない性行為はレイプ、ノルウェーが法案公表
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【4月11日 AFP】ノルウェーはレイプ罪の構成要件について、現行法が重視する暴力や脅迫、優越的な地位を用いた行為である点ではなく、被害者の同意がないことを主たる条件とすることを目指している。10日に法案が公表された。
既にいくつかの国で採用されている定義を踏襲したもので、不同意性行為を違法とし、6年以下の禁錮刑を科す。
アストリ・オースハンセン法相は声明で、「同意とは、言葉または行動によって性的関係を持つ意思を示すことを意味する。つまり、『イエス』だけがイエスだ」と述べた。
法案は、被害者の「同意の欠如」をレイプ罪の主たる構成要件としている。すべての性行為は当事者の自由意思に基づくものでなければならないとする原則は、隣国スウェーデンですでに採用されている。
オースハンセン法相は「現行法では、暴力や脅迫があった場合、または抵抗できない人物の弱みに付け込んだ場合のみレイプと見なされている」「だが、性的な接近を拒否できない、あるいは拒否しない理由は他にも存在し得る」と説明した。
法案では、性的暴行の被害者が、行為中に恐怖で動けなかった場合や抵抗できなかった場合も考慮される。
他国では、性犯罪に関する法律にすでに同意の概念が導入されている。
スウェーデンでは2018年から、脅迫や暴力がなくても同意のない性行為はレイプと見なす性的同意法が施行されている。スペインでは2022年10月に通称「イエスだけがイエス」法が施行され、明確な同意がない性行為をレイプと見なしている。
ギリシャとデンマークも同様の法律を制定。フランスでは同様の法案が国民議会(下院)で可決されたが、上院はまだ通過していない。(c)AFP