ロ特使が訪米、経済協力模索 「北極圏やレアアースでの連携に可能性」
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【4月4日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の経済協力特使であり、政府系ファンド「ロシア直接投資基金(RDIF)」のキリル・ドミトリエフ総裁が3日、米首都ワシントンを訪れた。北極圏開発やレアアース(希土類)資源などをめぐり、米国との協力の可能性について協議したと述べた。
ドミトリエフ氏は、「米国との関係には前向きな動きが見られる」と語り、ウクライナ戦争開始以降、訪米したロシア政府関係者としては最高位となった。
ロシアの報道陣とのオンライン会見では、「北極圏、レアアース、その他の分野で、建設的かつ前向きな関係を築く可能性について話し合った」と説明。さらに「航空便の再開に向けた積極的な取り組みも行われており、この点で進展を期待している」と付け加えた。
一方で「意見の相違が残っている」ことも認め、「さまざまな面で対立はあるが、そこには対話というプロセスがある。それが相違を乗り越える助けになると考えている」と語った。
また米ロ関係については、「前向きな兆しはあるが、すべての課題を解決するにはさらなる会談が必要だ。対話と解決には時間がかかるが、確実に前向きに、建設的に進んでいる」と述べた。
ホワイトハウスはこの協議について公式なコメントを出していない。
米メディアによると、ドミトリエフ氏は2日に米国入りし、トランプ政権の特使スティーブ・ウィトコフ氏とホワイトハウスで会談したという。
トランプ大統領はロシアとの関係改善に意欲を見せている一方で、ウクライナ戦争の終結に向けた進展の遅れには苛立ちを募らせているとされる。(c)AFP