■中毒と不安

国連教育科学文化機関(ユネスコ)によると、2024年末までに世界の教育制度の40%が何らかの形で学校でのスマートフォン使用を禁止しており、前年の30%から増加している。

リオデジャネイロ市のレナン・フェヘイリーニャ教育長官は、新型コロナウイルスのパンデミック後、教室に戻ってきた子どもたちは「以前よりも興奮しやすく、忍耐力が低い。また、携帯電話への依存が強く、不安を抱える傾向が増している」とAFPに語った。

2024年にデジタル調査会社オピニオンボックスとモバイル業界プラットフォーム「モバイルタイム」が行った保護者向け調査では、ブラジルの子どもたちが初めて携帯電話を持つ平均年齢は10歳であることが明らかになった。

スマートフォンの1日当たりの使用時間は、3歳未満の子どもが約1時間半だったのに対し、13~16歳ではほぼ4時間に増加していた。

一方、リオデジャネイロ市が9月に実施した調査では、学校での携帯電話禁止が実施されてから、集中力、授業への参加姿勢、生徒の成績が向上していることが示された。

連邦議員でもあるフェヘイリーニャ氏は、全国的な禁止措置の導入に際して報告者を務めた。

「大人でも携帯電話の使用を控えるのは難しいのだから、子どもにとってはどれだけ大変か想像してみてほしい。生徒がSNSで動画を見たり、スマホでゲームをしているのに、教師が授業を進めても意味がない」

フェヘイリーニャ氏は最近の学校訪問で、ある生徒から「昔の子どもみたいに」みんな遊ぶようになったと聞いたとAFPに話した。