マスク氏、ルビオ氏らと衝突 報道をトランプ氏は否定
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【3月8日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は7日、大統領上級顧問で億万長者のイーロン・マスク氏がマルコ・ルビオ国務長官と閣議中に衝突したとの米紙の報道を否定した。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、トランプ氏が6日にホワイトハウスで開いた閣議で、マスク氏はルビオ氏だけでなくショーン・ダフィー運輸長官とも衝突した。
マスク氏は政府効率化省(DOGE)を率いて連邦政府機関のコストと人員の削減に取り組んでいるが、報道によれば、このことが連邦政府機関の長らとの対立につながっているとされる。
トランプ氏は閣議後、コストと人員の削減は継続するが、「おの」ではなく「メス」を用いると述べ、この機会を利用してマスク氏の手綱を引く考えを示唆していた。
だが翌日、対立に関する報道について記者団に問われると、トランプ氏は「衝突はなかった。私はその場にいた」と断言。
マスク氏とルビオ氏について「いずれも素晴らしい仕事をしている。2人は非常にうまくやっている」と続けた。
ニューヨーク・タイムズの報道によると、マスク氏はルビオ氏の国務省での経費削減実績をあげつらい、政権発足後最初の45日間で「一人も」解雇しなかったと批判した。
これに対し、ルビオ氏は、国務省職員1500人が早期退職を受け入れたと反論。彼らを再雇用してもっと派手に解雇しろというのかと皮肉った。
一方、ダフィー氏は、複数の航空機墜落事故の余波に対応しているさなかにDOGEが航空管制官を解雇しようとしたと非難。マスク氏はダフィー氏が「うそ」をついていると反論したとニューヨーク・タイムズは伝えている。
報道では、トランプ氏が介入してその場を収め、今後は名門マサチューセッツ工科大学で学ぶ「天才たち」から管制官を雇うよう提案したという。
複数の米メディアによると、政権高官はマスク氏と対立し、シリコンバレーから採用されたDOGEの若手職員が越権行為をしていると批判しているとされる。(c)AFP