マスク氏のカナダ国籍剥奪求める電子請願、25万筆突破
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【2月26日 AFP】米実業家イーロン・マスク氏のカナダ国籍剥奪を求める電子請願が25日までに25万筆以上を集めた。20日に公開された請願では、カナダと米国の国籍を保有するマスク氏がカナダの主権を「消し去ろうとしている」と非難している。
マスク氏は南アフリカの首都プレトリアで裕福な家庭に生まれた。その後カナダに移住し、母親のメイ・マスク氏がサスカチワン州出身であることからカナダ国籍を取得した。
請願では、ドナルド・トランプ米政権の顧問であるマスク氏が「カナダの国益に反する活動に従事し、カナダの主権を消し去ろうとする外国政府の一員」であると非難している。
これに対し、マスク氏は24日、X(旧ツイッター)で「カナダは本当の国ではない」と請願を揶揄したが、その後投稿を削除した。
トランプ氏はカナダの主権を疑問視し、政治的指導者らを嘲笑し、カナダは米国の州になるべきだと主張。マスク氏はそうしたトランプ氏の姿勢を強く支持している。
請願について、カナダの左派・新民主党所属のチャーリー・アンガス連邦議員は、「寡頭政治の執政者や過激論者の勢力拡大に対する怒りを表明する機会を国民に与えるためのものだ」と説明。「イーロン・マスクのような人物はわが国の敵だ」と述べた。
請願には議会に行動を義務付ける力はないが、政府から公式な回答を得ることはできる。
議会は現在閉会中で、3月24日に再開予定となっている。
政府によれば、移民申請で虚偽の申告を行った場合や、カナダに対する武力紛争で外国軍に加わった場合には、国籍が取り消される可能性がある。(c)AFP