【3月5日 CGTN Japanese】中国では、今年の春節(旧正月、2025年は1月29日)に公開された国産アニメ映画の『哪吒之魔童閙海(ナタ2)』や、2024年に中国のゲーム開発会社「ゲームサイエンス」が開発したアクションRPG『黒神話:悟空』などが大ヒットしたこともあり、声優業界は大きな発展期を迎えました。

『ナタ2』では声優陣のキャスティングについて、「どれもはまり役で、声とキャラクターがうまく溶け込んでいる感覚がある」と観客から絶賛の声が上がりました。この映画で声優のキャスティングを担当した音響監督の陳浩氏は、「声優さんに誰かのキャラクターに近づくよう要求することはなかった。声優さんそれぞれが独自の特徴を持っているからだ。彼ら自身の特徴を生かして、脚本に書かれた状況の中で感情を正確に表現させることで、従来型の認識とは異なる効果が達成できた」と説明しました。陳氏自身もベテラン声優であり、彼にとって声優業は単なる音声表現ではなく、一つの演技そのものだということです。陳氏は、「吹き替えとは実際には演技の中の台詞の部分にほかならない。録音の際は単に声を当てはめるのではなく、演技をしているのだ。アニメ映画のキャラクターは、その表情や動作に合わせて、声を通じて登場人物の感情や性格を伝える必要がある」と説明しました。

 オンラインオーディオが発展し続けていることで、人々の有料配信オーディオコンテンツの聴取習慣が徐々に形成されています、「耳の経済」は大規模市場になり、多くの雇用機会が創出されています。市場コンサルティング会社「艾媒(iiMedia Research)」によると、2024年の中国のオーディオ経済産業の市場規模は5688億2000万元(約11兆7500億円)に達し、オンラインオーディオコンテンツのユーザー数は7億4700万人に達しました。この分野では人材が不足しており、新たに2000万人以上を必要としているということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News