【2月19日 AFP】ウクライナの高官は18日、米国のドナルド・トランプ政権がウクライナの頭越しにウクライナ紛争終結に向けた協議をロシアと開始したことを批判した。

米ロ高官はサウジアラビアで同日、ウクライナ不参加で協議を行い、停戦に向けた道筋を探る交渉チームを設けることで合意した。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、両国による高官レベルの会談は今回が初。

匿名でAFPの取材に応じたウクライナの高官は「2014年以前の(バラク・)オバマ(元米大統領)も、この紛争以前の(ジョー・)バイデン(前米大統領)も、当事者の問題を当事者の頭越しにプーチンと協議した。わが国抜きでわが国について、欧州抜きで欧州の問題を話し合った」と指摘した。

「側近の働き掛けで、トランプも同じ道をたどった。このやり方ではプーチンはますますつけ上がり、勝つのは自分、米国は負けるという自信を強めるだけだ」と批判。

「トランプ政権内かトランプ氏に近い誰か」がロシアからの見返りについて「非現実的な期待」を募らせているのではないかとの見方を示した。

さらに「実情」を把握するために、ウクライナ政府は20日に訪問が予定されている米国のキース・ケロッグ特使(ウクライナ・ロシア担当)との対面による会談に期待していると付け加えた。(c)AFP