【1月22日 東方新報】「街路樹に赤い提灯を飾る場合、従来のように木全体に個別で吊るすのではなく、3〜5個ずつまとめて飾ったほうが良いと思います。そのほうが見た目も整い、材料の無駄遣いも減ります。また、設置や撤去にかかる時間や労力も節約でき、交通への影響も軽減されます」

 春節(旧正月、Lunar New Year、今年は1月29日から)を前に、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)河池市(Hechi)南丹県(Nandan)のあるネットユーザーが、河池市の公式メディア機関「河池融媒体中心」の意見募集プラットフォームにこんな提案を投稿した。

 1月16日、南丹県城市管理執法局は「2025年の春節を迎えるにあたり、県内の住民が楽しめる明るく調和のとれた春節の雰囲気を作り出すため、県内の主要企業と協力して広場に装飾を設置し、主要道路の街路樹に赤い提灯を飾る計画を立てています」と回答した。また、今回の装飾では、より簡潔で効率的にするため、1本の木に3〜5個ずつ提灯を連ねて吊るす形を採用し、従来のような木全体を覆う飾り付けは行わないことを決めたという。こうした方法により、経済的で効率的な運営が可能になるとし、ネットユーザーの提案を受け入れ、次の段階ではさらに指導や調整を行う予定だと述べた。

 最近では、全国各地で春節の装飾を節約型で行う動きが広がっている。

 たとえば、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)エレンホト市(Erenhot)では、春節を前に市内の街頭や路地に春節の雰囲気を感じさせる装飾が施されている。迎春をテーマにした花灯や装飾品が次々と登場しているが、今年は環境保護や省エネを考慮し、高効率で省エネルギーの照明設備を採用。都市美化と環境保護を両立させている。また、昨年撤去した装飾の骨組みを再利用し、新たなデザインに作り替えることで「再利用」と「革新」「観賞性」と「実用性」「伝統」と「現代性」を巧みに融合させている。

 湖南省(Hunan)沅江市でも、春節の装飾は「経済的で実用的、そしてグリーンで節約」を基本方針としている。提灯と生花を使用して春節の雰囲気を作り出す一方で、無駄遣いを防いでいるという。

 河南省(Henan)鄭州市(Zhengzhou)では、今回の春節装飾に廃棄された鋼材や巨大な提灯を改修して再利用し、さらに竹や枝を使って「你好2025(こんにちは2025)」の文字を編んだ立体装飾を制作している。環境保護を意識したクリエーティブな装飾を春節に取り入れ、廃棄物の再利用を促進している。

 黒竜江省(Heilongjiang)樺南県(Huanan)では、2024年末に元旦と春節用のライトアップをまとめて実施し、春節後に撤去して次回のイベントで再利用する計画を立てている。

 四川省(Sichuan)蓬安県(Peng'an)では、ネットユーザーから「迎春装飾に企業スポンサーを導入し、装飾の提供を受ける代わりに装飾品に広告を掲載する案」が提案された。この方法なら、財政負担が軽減されるだけでなく、企業側も広告効果を得られ、双方にメリットがあると指摘された。蓬安県城市公用事業サービスセンターは「この提案は非常に実現可能性が高く、財政負担を軽減しつつ企業に宣伝の場を提供する画期的な方法だと考えています」と述べた。現在、関係部門や企業と協議を進めており、具体的な実施計画を模索しているという。(c)東方新報/AFPBB News