【1月15日 東方新報】中国中部の湖北省(Hubei)十堰市(Shiyan)で、旧石器時代(中国では約300万年前から紀元前1万年前)に遡る新たな遺跡、東秦村遺跡が発見されたことを、地元政府が発表した。

 予備調査の結果、この遺跡は初期の人類の食肉処理場または主要な生活圏であった可能性があり、古代の人類の生活様式や食料確保に関する貴重な研究資料になると期待されている。

 この遺跡からは哺乳類の化石や人工物が収集されている。その中には人の手による加工の跡や使用の形跡が明らかな「石核(石器を作るための石片を割り取った後の塊)」「剥離器(動物の皮を剝いだり骨や木材を削る道具)」「手斧」「尖頭器(物を突くための先端が鋭利な道具)」などの石器も含まれていた。

 また発見された哺乳類の化石は、その形態学的特徴から四肢、頭蓋骨、歯であることが確認されている。

 東欽村(Dongqin)の遺跡現場は、堵河(Du River)の中下流流域の南岸の第2段丘に位置する標高約385メートルの地点にある。

 中国の考古学者たちは、70年代以降、漢江(Han River)の最大の支流である堵河の両岸で、石核や剥片、削器、打製石器などの石器を収集してきた。(c)東方新報/AFPBB News