【12月28日 AFP】米ニューヨーク州の司法当局は27日、黒人受刑者が死亡する直前に刑務官らに殴打されている場面を捉えた「衝撃的な」映像を公開した。

12月9日にボディーカメラで撮影された映像では、ロバート・ブルックス受刑者(43)が複数の刑務官に暴行を受け、顔から血を流し、首を押さえ付けられる場面が映っている。ブルックス受刑者はその夜、死亡を宣告された。

ブルックス受刑者は暴行罪で禁錮12年を言い渡され、ニューヨーク州北部の刑務所で服役していた。

ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は映像を公開した理由について、「透明性と説明責任」を提供するためと説明した。

ブルックス受刑者の親族は声明で、「ロバートの人生の恐ろしく暴力的な最期の瞬間を目にするのは、家族にとっては衝撃的だった」「ロバートを記憶にとどめ、正義が実現されるまで、私たちが休むことはない」と表明した。

映像では、病院のベッドとみられる場所に拘束されたブルックス受刑者が、複数の刑務官に押さえ付けられ、殴打されている。その後、起き上がったところを、首に装着された拘束具をつかまれてベッドから引きずり降ろされている。

現地メディアが報じた暫定的な検視結果では、死因は「首の圧迫による窒息」とされているが、最終的な結果はまだ出ていない。(c)AFP