■編集された尋問動画

ハナシュさんは言う。「病院にいた医師団は治安機関本部を訪れた。尋問では、できるだけあいまいな返答をしようと試みた」

「例えばその日(攻撃のあった日)、何が起きたか聞かれた。私は手術室にいたと答えた」とし、手術室には化学兵器攻撃の被害者は運ばれてはこないと考えられるためと付け加えた。

オユーンさんは「当時病院にいた全員が強い圧力を受け、ほとんどあからさまな脅迫に直面していた」と語った。

「起きたことを否定し、『死者をどこに運んだのか』といった特定の質問には答えないようにした」

犠牲者が窒息した原因については、「戦闘に伴う粉じんや煙」のせいにしようとしたと説明した。

激痛に見舞われている少女を助けようとする姿が動画に捉えられていたニスリンさんは、当局から「化学兵器攻撃はなかったと言われた」と話した。当局は、「ドゥーマに新たなページが開かれるよう、この話はおしまいにしたがっていた」という。

OPCWは、「トラ部隊」として知られる政権の「エリート」部隊がドゥーマ奪還に向けた軍事作戦中に攻撃を仕掛け、イスラム主義の反政府勢力は翌日、撤退に同意したとしている。

3人は最初の聞き取りの後、OPCWと並行して活動していた調査委員会の証人として、カメラの前で回答を繰り返すよう言われた。

映像は「編集され、(当局の)見解に合うよう削除されたり文脈から離れて使われたりしている部分もあった」と、ハナシュさんは語った。映像は翌日、テレビで放映されたという。

3人は、転覆を望んでいた政権のために、偽証させられたことに気づいた。

■喜びも「不完全」

2018年4月14日、3人はOPCWの調査団により、ダマスカスのホテルでインタビューを受けることになったと告げられた。

だが、録音機器をポケットに入れて臨むか、携帯電話で録音するよう命じられたため、真実を語る希望は打ち砕かれた。ハナシュさんは「彼ら(当局)が望むような話を繰り返すよう強制された」と言う。

OPCWは昨年、「さまざまな可能性を示すシナリオを検討」した結果、「シリア空軍が攻撃の実行者」であり、シリアでは20の事例で化学兵器が実際に使用されたか、使用された可能性があると結論付けた。

ハナシュさんは「自分たちの証言が調査過程に影響を与えなかったことはよかった」と話す。

しかし、攻撃の実行者が罰せられるまで「喜びは完全なものとはならない」と付け加えた。(c)AFP/Layal ABOU RAHAL