【12月14日 CGTN Japanese】中国北部の沿海都市の天津市にある薊州区林業局野生動物保護ステーションの職員がこのほど于橋ダムで鳥類観測を行ったところ、カオジロダルマエナガの姿を確認できました。

 カオジロダルマエナガは「鳥の中の“ジャイアントパンダ”」とも呼ばれる中国固有の珍しい鳥で、国際自然保護連合(IUCN)のレッドデータブックに世界的な絶滅危惧種として登録されています。天津市薊州区林業局野生動物保護ステーションの職員は取材に対して「葦(あし)の茂みから聞こえてきた、連続して澄んだ鳥のさえずりはカオジロダルマエナガのものでした。茂った葦の中で餌を探すのが好きで、逃げ回るのが速い鳥です」と説明しました。

 薊州区林業局関係者や野鳥撮影愛好家らは于橋ダム周辺カオジロダルマエナガのほか、「水の中の鳳凰」と呼ばれるレンカクなど、他の珍しい鳥も次々に発見しました。中国には「凌波微歩」という言葉があります。洛神(洛水の女神)の軽やかで優雅な動きと姿を表現した言葉です。レンカクはその細長い足と爪で、睡蓮やハスなどの上で「凌波微歩」するとして「凌波仙子」の美称があり、高い観賞価値があるとされます。

 また、天津市薊州区では今年になり猛禽のオジロワシとハチクマも初めて観測され、薊州区はこれらの鳥類が営巣して繁殖する地域であることがほぼ確定されました。

 天津市薊州区の湿地観測の記録によれば、現地の生態環境は湿地の修復作業の進行に伴い徐々に改善されています。湿地内ではノガン、ナベコウ、マナヅル、ソリハシセイタカシギ、ヘラサギ、イヌワシ、チョウゲンボウ、ノスリ、ツミなどの国の一級あるいは二級保護鳥類の個体数も安定して増えています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News