【12月10日 CGTN Japanese】中国国家医療保障局などの部門がこのほど発表した新しい国家医療保険医薬品リストに、91種類の医薬品が新規登録され、肥大型心筋症の治療に用いられるマバカムテンなど13種類の希少疾病用医薬品も含まれています。現在までに、90種類以上の希少疾病用医薬品が中国の国家医療保険薬品リストに登録されています。

 今年の国家医療保険医薬品リストの交渉では、1万人以上の難治性てんかんの子どもが使用する「救命薬」クロバザムが医療保険に適用されました。難治性てんかんは、低治癒率、高障害率、高致死率の特徴があります。関連統計によると、国内で難治性てんかんの病状が続く子どもの死亡率は20%以上に達しているとのことです。

 2022年6月、国家衛生健康委員会と国家薬品監督管理局は共同で「臨床緊急時医薬品臨時輸入活動方案」と「クロバザム臨時輸入活動方案」を発表し、臨時輸入方式を優先的に採用し、治療用の医薬品がない患者の窮状を緩和すると同時にクロバザムの国産化を支持しました。国産クロバザムは2022年に市場販売が承認され、2024年に医療保険に適用されました。

 同じように、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)にかかる患者の治療用医薬品も、今年の国家医療保険医薬品リストの調整時に注目された焦点の一つでした。PNHは極めてまれな後天性獲得性溶血性疾患であり、臨床では主に血管内溶血、骨髄の造血不全、反復性血栓症が現れ、患者の生命を著しく脅かします。治療薬のイプタコパンは新しい国家医療保険医薬品リストに登録され、多くの患者に生きる希望をもたらしました。 

 ここ数年、脊髄性筋萎縮症(SMA)、ゴーシェ病、重症筋無力症などの希少疾病用医薬品が相次いで国家医療保険医薬品リストに登録されました。2018年に国家医療保障局が設立されて以来、7年連続で医療保険医薬品リストの調整が実施されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News