■無慈悲に搾取される若者

首都ストックホルムの西に位置するエレブロの警察署長を務めるトニー・キロガ氏はAFPの取材に対し、「若者は無慈悲に搾取されている」と指摘。

犯罪の指示役は、自分たちと犯罪組織の上層部を守り、「自分は一切のリスクを負いたがらない」と述べた。

「彼ら(指示役)はソーシャルメディアで偽名を使って身元を隠し、自分たちと実行役の間にいくつかの防壁を置いている」

エレブロでは、ボランティアの人々が貧困地区を巡回し、子どもたちにギャングの支配下に入ることの危険性について説明している。

22歳の時にギャングを抜けたグレウェさんは、犯罪に手を染めている若者たちは自分が25歳まで生きることはないと思っていると話した。

BRAの報告書によれば、子どもの勧誘はギャングのビジネスモデルの一部になっており、勧誘された子どもは、自分よりもさらに幼い子どもを勧誘する。いったん取り込まれると、簡単には抜け出せない。

キロガ氏は、警察が「終わりのない」争いに立ち向かっていると絶望をあらわにした。(c)AFP