殺しの実行役に15歳未満 ギャングの「ビジネスモデル」 スウェーデン
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【11月30日 AFP】「兄貴、初めての殺しが待ち切れないぜ」。こんなメッセージをインスタグラムに投稿していたのは、スウェーデンの11歳男児だ。これに19歳の指示役は「気合いを入れておけよ。必ず出番は来る」と応じていた。
同国のギャングは、幼過ぎて刑事責任を問われない子どもを殺し屋として、チャットアプリ経由で雇っている。
AFPが確認した警察の捜査報告書によると、この事件は西部ベルムランド県で昨年発生したもの。指示役は続けて、男児に殺しの報酬として15万クローナ(約206万円)を提示し、衣服や犯行現場までの交通手段を提供したとされる。
この事件では、18~20歳の男4人が、11~17歳の未成年者4人を犯罪組織の仕事に勧誘した容疑を掛けられている。全員が犯行前に逮捕された。
予備調査によれば、男や少年たちが互いに武器を持ってポーズを取った写真を送り合っていたことを示すスクリーンショットも見つかった。中には上半身裸になり、目出し帽で顔を隠している者もいた。
11歳の男児は警察の取り調べに対し、「クール」に見せ掛けて「恐怖心を表に出さないように」冒頭のメッセージを書いたと供述した。
同様の事件は本件にとどまらない。
スウェーデンでは近年、犯罪組織同士の報復や違法薬物の販売をめぐる縄張り争いに絡んだ銃撃事件や爆破事件が急増。昨年は銃撃事件で53人が死亡した。公共の場での銃撃事件も増加しており、罪のない市民も犠牲になっている。