【10月11日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)元大統領は10日、大統領選の民主党候補カマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領の選挙集会に初めて登場し、同氏への支持を呼び掛けるとともに、共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は「狂っている」と非難した。

 黒人初の米大統領となり、民主党でいまだ根強い人気のオバマ氏は、激戦州ペンシルベニアのピッツバーグ(Pittsburgh)で行われた集会に登場。

 多くの有権者が物価高騰で苦しむ中、今回の大統領選は「接戦になる」と認めた。

 そうした中でもオバマ氏は「なぜ、ドナルド・トランプが変化を起こすと思うのか、私には理解できない」と述べ、さらにトランプ氏の特別版聖書の販売を「狂っている」と批判した。またトランプ氏が陰謀論を支持していることについても「狂っている」と表現した。

 オバマ氏は、トランプ氏のマチズモ(男性優位主義)に共感する男性有権者の存在についても指摘。

「申し訳ないが、一部の男性がトランプの行動や威圧的な態度を、強さの象徴だと考えていることに気づいた」と前置きした上で、「それは本当の強さではないとここで伝えたい」と述べた。

 さらに、ハリス氏が支持集めに苦心しているとされる黒人男性に対し、「女性を大統領にするという考えに共感していない」と叱責し、ハリス氏への支持を躊躇(ちゅうちょ)しないよう訴えた。(c)AFP