【10月8日 AFP】世界一の大富豪イーロン・マスク(Elon Musk)氏は7日に配信された米FOXニュースの元看板司会者タッカー・カールソン(Tucker Carlson)氏との対談で、11月の米大統領選では共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領に「オールイン(全賭け)」すると述べた。

 マスク氏は先週末、トランプ氏の選挙集会に参加。トランプ氏の代理人としての役割を強めており、今後数週間に激戦州を多数訪問する予定だと報じられている。

 カールソン氏との2時間にわたる和やかな対談で、大統領選で民主党候補のカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領が勝利すれば民主主義への脅威になるなど、右派の主張を展開した。

 電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)、宇宙開発企業スペースX(SpaceX)両社の最高経営責任者(CEO)でもあるマスク氏は、「トランプ氏が今回の選挙に勝たなければ、これが最後の選挙になる」との見解を示した。

 近年物議を醸す言動が増えているマスク氏は、「不法移民」が幾つかの激戦州に意図的に移送されており、いずれ彼らに市民権を与えられれば民主党支持者になると主張。

「現在、こうした激戦州の票差は1万~2万票になることもある。では、激戦州にそれぞれ数十万人を送り込んだらどうなるだろうか」「民主党政権があと4年間続けば、大勢の不法移民を合法化するだろう。次の選挙で激戦州はなくなり、この国は一党独裁国家になるだろう」と指摘した。

 南アフリカ出身であるマスク氏の主張は、民主党と不法移民が共謀していると訴える右派の間でよく聞かれるものだ。

 マスク氏はカールソン氏との終始和やかな雰囲気で行われた対談で、トランプ氏を全面的に支持すると表明した。

 カールソン氏に「トランプ氏が負けたら、彼を支持していなかったふりをするのは難しいだろう」と指摘されると、マスク氏は「オールイン、そんな感じだよ、ベイビー」と答えた。

 ハリス氏が勝利すれば不利な状況に置かれる可能性については、「私の刑期はどれくらいになると思う?」「子どもたちに会えるだろうか。分からない」と冗談を飛ばした。(c)AFP