【10月10日 AFP】テニスの四大大会(グランドスラム)の一つ、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)は9日、2025年から線審を廃止し、電子機器による自動ライン判定に切り替えると発表した。

 男子プロテニス協会(ATP)は、「大会全体の正確性と一貫性を最適化する」ため、来年から自動ライン判定を全面導入することを2023年に発表しており、女子ツアーも同様の方向性を示している。

 四大大会では全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)と全米オープン(US Open Tennis Championships)ですでに自動ライン判定が使われており、これで同システムを採用していないグランドスラムは全仏オープン(French Open)のみとなる。

 これまでウィンブルドンでは、2007年から一部のコートで審判補助システムのホークアイ(Hawk-Eye)が導入され、選手がライン際の判定に「チャレンジ」することができた。

 ウィンブルドンを主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)のサリー・ボルトン(Sally Bolton)最高経営責任者(CEO)は、「伝統と革新のバランスを取る責任を重く受け止めている」と説明し、147年の歴史を持つ大会を長年支えてきた線審の仕事に感謝を示した。

 AELTCは同日、来年の男女シングルス決勝の開始時間について、例年より2時間遅い現地時間午後4時開始とすると発表した。来年のウィンブルドンは6月30日から7月13日の日程で行われる。(c)AFP