欧州に不法入国した自国民の送還、受け入れの「用意ある」 モロッコ
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【10月9日 AFP】モロッコは7日、欧州に不法入国した自国民を受け入れる用意があるとして、強制送還の遅れは相手国が原因だと非難した。
フランスで先月発生した19歳の女子学生が殺害された事件で、モロッコ出身の不法移民の男が容疑者として逮捕されたのを受け、フランスの議員らは移民政策の厳格化を求めている。
容疑者の男は過去に別のレイプの罪で有罪判決を受けて出国を命じられていたが、フランス側は、モロッコ側が必要な渡航書類を発行しなかったと非難している。
モロッコのナセル・ブリタ(Nasser Bourita)外相は8日の記者会見で、「モロッコ人と証明され、モロッコ領から出発した不法移民の送還を受け入れる用意がある」と述べた。
「モロッコ側は用意があるが、相手側にはあるのか?」と述べ、モロッコ政府は不法移民対策について「講義を受ける必要はない」と付け加えた。
女子学生の遺体がパリ西部の公園で見つかった4日後の9月25日、容疑者はスイスで逮捕された。
容疑者は未成年だった2019年に犯したレイプの罪で、2021年に有罪判決を受け、出国を命じられていた。
容疑者が先月逮捕された後、フランス当局は、容疑者の強制送還に必要な渡航書類を発行するよう要請したが、モロッコ側が応じなかったと主張した。
これに対しモロッコ側は、要請が正しく行われていなかったと主張した。
フランスで新たに樹立された右派政権は移民の取り締まりを強化すると宣言。フランスのブリュノ・ルタイヨー(Bruno Retailleau)内相は最近、「フランス人を守る」ために新しい新しい移民規則を導入すると明言した。(c)AFP