トランプ氏、プーチン氏にコロナ検査キット送付 米著名記者が新著で暴露
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【10月9日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領は在任中、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)下で不足していた検査キットを、秘密裏にロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に送っていた──。8日付のワシントン・ポスト紙上で、同紙の著名記者、ボブ・ウッドワード(Bob Woodward)氏の新著「War(戦争)」の抜粋が公開された。トランプ氏が退任後も、プーチン氏と複数回にわたって電話で話していたことなども暴露されている。
「War」は15日、発売される。抜粋によれば、新型コロナが猛威を振るっていた2020年、トランプ氏は貴重な検査キットをプーチン氏に送った。プーチンは受け入れたが、このことについては「誰にも言わないでほしい。私ではなく、あなたが責められることになるだろうから」と、公表しないよう求めたという。
また、同書の中で匿名のトランプ氏側近は、2021年の退任後、トランプ氏は最大で7回、プーチン氏と話をした可能性があるとしている。米国がロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援に注力し、ロシアとの関係が悪化する中でのことだった。
今年初めにも、トランプ氏はフロリダ州の自邸「マーアーラゴ(Mar-a-Lago)」で、プーチン氏と個人的な電話をするため側近に席を外させる場面があったという。
トランプ氏の広報担当、スティーブン・チャン(Steven Cheung)氏は「War」の内容について、「作り話」だと否定。「真に狂って錯乱した男の作品であり、『TDS(トランプかく乱症候群)』にかかっていいる」とAFPに語った。
一方、CNNによれば、同書にはジョー・バイデン(Joe Biden)大統領がプーチン氏について「悪の権化」と呼んだり、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相を「うそつき」となじったりする場面も描かれている。(c)AFP