ドミニカ共和国、不法滞在のハイチ人毎週1万人を強制送還
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【10月4日 AFP】カリブ海に浮かぶイスパニョーラ(Hispaniola)島の東3分の2を占めるドミニカ共和国は2日、同島の西3分の1を占める隣国ハイチからの移民取り締まりの一環として、毎週1万人の不法滞在のハイチ人を強制送還する計画を明らかにした。
オメロ・フィゲロア(Homero Figueroa)大統領報道官は、「この作戦の狙いは、ドミニカ社会で確認された過剰な移民人口を削減することにある」と説明。強制送還は「直ちに」開始され、「人権を尊重する厳格な手続き」に従って実施されると述べた。
ドミニカ政府は、国土の大部分をギャングに占拠されているハイチの安定を回復させる国際社会の試みが「遅れている」ためにこの決定を下したと述べた。
ルイス・アビナデル(Luis Abinader)大統領は「わが国は国連で警告した。国連および(ハイチ支援を)約束したすべての国が、ハイチで責任ある行動を取るか、さもなければ、わが国が行動する」と述べた。
アビナデル氏は2020年の就任以来、貧困と暴力がまん延するハイチ出身の移民に対して強硬姿勢を取っている。
国境には164キロのコンクリート壁を建設。今年5月に再選された際には壁を延長すると約束した。
アビナデル政権は、強制送還にも力を入れており、2023年だけでもハイチ出身の不法滞在者25万人を追放した。(c)AFP