【10月3日 AFP】イスラエルは2日、国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長がイランのミサイル攻撃を明確に非難していないとして、「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定して入国を禁止した。

 イスラエル・カッツ(Israel Katz)外相は声明で「イランの卑劣なイスラエル攻撃を明確に非難できない人物は、イスラエルの地に足を踏み入れる資格がない」と批判。「それはテロリスト、強姦犯、殺人犯を支持している反イスラエル的な事務総長のことだ」と糾弾した。

 カッツ氏はさらに、グテレス氏は「ハマス(Hamas)、ヒズボラ(Hezbollah)、フーシ派(Huthis)、そして今や世界的なテロの中枢たるイランの殺人者たちを支持している」と述べ、「彼は何世代にもわたり、国連の歴史に汚点を残すだろう」と述べた。

 1日夜のイランによるイスラエルへのミサイル攻撃を受け、グテレス氏は「中東での紛争拡大」を非難し、同地域での「エスカレーションの連鎖」を批判。「これを止めなければならない。われわれには停戦が絶対に必要だ」と述べた。

 イスラエルは国連を厳しく批判してきたが、昨年10月7日にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルを奇襲して以降、国連との関係はさらに悪化している。

 グテレス氏はガザとレバノンでの戦闘を止めるために、繰り返し停戦を呼び掛けている。(c)AFP