【10月1日 CGTN Japanese】中国国家航天局(CNSA)によると、酒泉衛星発射センターは27日午後6時30分、長征2号Dキャリアロケットを利用し、再利用可能な回収式試験衛星である実践19号の打ち上げに初めて成功し、衛星は順調に予定軌道に入ったとのことです。

 実践19号は「第14次5カ年計画」(2021~2025年)期間中の重要な新技術試験衛星として、再利用可能、高微小重力保障、高負荷比、再突入環境試験サービスなどの面で多くの技術突破を実現し、中国の回収式衛星の技術レベルと応用効率を著しく向上させ、運営コストを下げ、新しい技術検証と先行的研究成果の迅速な転化を強力に支持しました。

 実践19号は宇宙育種試験を展開し、海南省、安徽省、農業農村部が選んだ関連植物種子を搭載し、「変異誘発効率が高く、育種周期が短く、有益な変異が多い」など宇宙育種の優位性を発揮することで、中国の宇宙育種科学技術レベルを向上させ、遺伝資源の革新ペースを加速させるとみられています。

 科学研究者らは、再利用可能な実践19号を十分に利用して空間試験を実施し、国産部品や原材料に軌道上飛行試験の検証機会を提供し、微小重力科学、空間生命科学などの分野の研究を支援していきます。また、実践19号にはタイ、パキスタンなど5カ国が申請したペイロードも搭載し、幅広い国際協力も展開しています。

 中国国家航天局は実践19号衛星プロジェクトの組織と管理、重大事項の組織と調整を担当し、衛星は中国宇宙科学技術集団傘下の宇宙技術研究院が研究・製造しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News