ガザ紛争激化から1年 主要な出来事を振り返る
このニュースをシェア
■進まぬ停戦交渉
8月16日、米国は新たな停戦案を提示したが、ハマスは受け入れ拒否。エジプト、カタールが仲介し、22日に交渉が再開した。
一方で25日、イスラエルはレバノンへの空爆で、ヒズボラの大規模攻撃を阻止したと発表。ハマスはイスラエルに対し、数百のロケット弾と無人機で攻撃を仕掛けたと主張した。
■ヨルダン川西岸
イスラエルの治安部隊は8月28日、占領下のヨルダン川西岸(West Bank)北部で「対テロ作戦」を開始した。
ガザ地区から人質6人の遺体を収容したとの軍の発表を受け、9月2日にはイスラエル国内で、人質解放を求めて政府に抗議する大規模抗議が行われた。だが、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、停戦交渉での「譲歩」を拒否する姿勢を改めて示した。
■攻撃がレバノンに拡大
9月17日と18日、レバノン各地でヒズボラのメンバーが使用するポケットベル(ポケベル)やトランシーバーが相次いで爆発し、39人が死亡、3000人近くが負傷した。ヒズボラはイスラエルの犯行だと非難している。
イスラエルは、ガザでの戦闘目標を拡大し、レバノンと国境を接する国内北部の安全を確実にしたいとの考えを示していたが、通信機の爆発に関しては沈黙を貫いている。
20日には、イスラエル軍がレバノンの首都ベイルートを空爆。ヒズボラの精鋭「ラドワン部隊(Radwan Force)」を率いていた司令官を含む、16人の戦闘員を殺害したと発表した。レバノン保健省は、この攻撃で少なくとも45人が死亡したと発表している。
以来、イスラエルとヒズボラの衝突は激化。各国は、全面戦争を回避するよう双方に呼び掛けている。