【9月2日 AFP】旧東独地域のテューリンゲン(Thuringia)州で1日、州議会議員選挙が行われ、出口調査で極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が第1党となることが確実となった。同党が州議会選で第1党となるのは史上初めて。ただ、連立交渉は難航が予想され、州政を担うことになるかは不透明だ。

 出口調査によると、AfDの得票率は30.5〜33.5%。保守政党のキリスト教民主同盟(CDU)が約24.5%で、第2党となる見込み。

 隣のザクセン州でも同日、地方選が行われたが、調査によると僅差でCDUの得票率がAfDを上回ったとみられている。

 他の政党はAfDとの連立を否定しており、AfDがいずれかの州で州政を担当する公算は小さい。

 ただ今回、ドイツの州選挙で極右政党が第2次世界大戦(WWII)後初めて第1党の座を確実にしたことで、政界には衝撃が広がった。

 開票結果が確定すれば、オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相が所属する社会民主党(SPD)をはじめ、連立を組む緑の党や自由民主党(FDP)にとって大きな打撃となる。

 SPDの得票率はテューリンゲン州で6.5〜7%、ザクセン州では7.5〜8.5%にとどまる見込み。

 AfDは選挙戦で、反移民やウクライナ支援反対などを通じて政権批判を前面に打ち出し、支持を広げた。(c)AFP/Pauline Curtet with Femke Colborne in Berlin