ノルドストリーム爆破、ウクライナ人の男に逮捕状 独
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【8月15日 AFP】ロシア産天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」が2022年に爆破された事件をめぐり、独検察は、工作に関与した疑いがあるウクライナ人の男について「欧州逮捕状」を取った。独メディアが14日に報じた。ポーランドの検察も逮捕状を受け取っていたことを認めた。
独メディアによれば、最後の住所がポーランドで確認されているウクライナ人のダイビング指導員に対し、逮捕状が請求された。
ポーランドの検察はAFPに対し、「ウォロディミル・Z」と呼ばれる男の逮捕状を6月に受け取ったと語った。男は7月初め、拘束を逃れウクライナに向け出国したという。
公共放送ARDなど独メディアは、独捜査当局が男について、ノルドストリームに爆発物を仕掛けたダイバーの1人とみていると報じた。当局はこのほか、ウクライナでダイビングスクールを経営する夫婦とみられる男女についても、工作への関与を疑っているという。この男女に関しては逮捕状はまだ発付されていない。
一部メディアは、「ウォロディミル・Z」とスクール経営の女性に接触したところ、両者とも関与を否定したと報じている。
事件は2022年9月、デンマークのボーンホルム(Bornholm)島沖のガス管で起きた。4か所で大規模なガス漏れが見つかり、直前に2回の水中爆発が確認された。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は翌2023年6月、独紙ビルトに対し、「(爆破命令)は出していないし、絶対に出さない」と語り、国家としての関与を否定した。(c)AFP