【8月14日 AFP】韓国は13日、パリ五輪から帰国する選手らがトコジラミ(ナンキンムシ)を国内に持ち込むのを防ぐため、同国初の「トコジラミ探知犬」を仁川国際空港(Incheon International Airport)に配備したと発表した。

 韓国はパリ五輪で金メダル13個を含め、32個のメダルを獲得。国別メダル獲得数では8位となった。この1週間で約140人の選手が帰国している。

 2歳のビーグル犬「セコ」の配備は、韓国政府と国内最大手の害虫駆除会社セスコ(Cesco)による共同事業の一環。

 セスコによれば、セコはトコジラミ特有のフェロモンを探知する訓練を受けており、95%の精度で2分以内にトコジラミを見つけ出すことができる。

 疾病管理庁は、「8月9日からパラリンピックが閉幕する9月8日まで、トコジラミ探知犬を仁川空港に配備する」と説明。トコジラミ駆除の専門家も配備する他、パリ─仁川路線を中心に、航空機内の消毒を月1回から週1回に増やしたとしている。

 韓国には長年、トコジラミはほとんどいなかったが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)後のインバウンドの回復に伴い、被害が増加。公式統計によると、相談件数は昨年11月から今年2月までで950件を超えている。

 フランスでは昨年、パリで大発生。夏から秋にかけて目撃情報急増は全土を震撼(しんかん)させ、複数の学校が閉鎖を余儀なくされた。(c)AFP