ギリシャ、週6日勤務制を部分導入 野党は「恥」と非難
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【7月10日 AFP】ギリシャの中道右派・新民主主義党(ND)政権が今月、一部の企業に週6日勤務制を導入したのを受け、最大野党・急進左派連合(SYRIZA)は9日、「恥ずべきこと」だと非難した。
ギリシャは金融危機に見舞われた2000年代後半、より明るい未来を求めて若者が国外に流出。以来、熟練労働者が不足している。
欧州諸国の多くで生産性を向上させるため週4日勤務制が議論される中、週6日勤務制導入という時流に逆行する措置は、国内外から関心を集めている。
急進左派連合の広報担当、ブーラ・ケハギア(Voula Kehagia)氏は「こうした措置は容認できない。政府は、この政策には結果が伴うことを理解しなければならない」と民放スカイTVで指摘。「他国にも嘲笑されている」とし、「国辱だ」と激しく批判した
週6日勤務制は、週7日、1日24時間稼働している一部の企業にのみ適用され、週の6日目の労働には少なくとも40%の割増賃金が支払われる。
政府のパブロス・マリナキス(Pavlos Marinakis)報道官はフェイスブックで、「緊急のニーズ」を「有能な人材」によって満たすためだと強調。
政府は週6日労働制について、未申告労働(闇労働)を一掃し、人口減少によって悪化した労働力不足に対処するための措置だと説明している。
欧州連合(EU)統計局(Eurostat、ユーロスタット)によると、ギリシャの昨年の週平均労働時間はEUでは最長の39.8時間。労働生産性は平均を下回った。(c)AFP