【7月1日 AFP】フランスで6月30日、国民議会(下院、定数577)総選挙の第1回投票が行われた。即日開票の結果、国民連合(RN)が得票率で首位に立ち、極右内閣誕生という歴史的な機会をうかがう勢いとなっている。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領率いる中道・与党連合は3位にとどまった。

 国内の世論調査会社による推計では、マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏が事実上率いるRNの得票率は33.2〜33.5%、左派連合「新人民戦線(NFP)」は28.1〜28.5%、マクロン氏の中道連合は21.0〜22.1%となっている。

 RNは今回の勢いを維持すれば、7月7日の決選投票で過半数議席(289議席)を獲得するとみられている。

 ただ、RNの獲得議席をめぐっては調査会社各社の予想にばらつきがあり、ジョルダン・バルデラ(Jordan Bardella)党首(28)の首相就任が実現するかは現時点では微妙な情勢だ。

 イプソス(Ipsos)はRNの議席は230〜280、仏世論研究所(IFOP)は240〜270にとどまると予想。これに対しエラブ(Elabe)は260〜310と、絶対安定多数を獲得する可能性もあると予測している。

 マクロン氏は、決選投票では「幅広い」協力によって極右勢力に対抗するよう呼び掛けた。(c)AFP/Stuart Williams and Anna Smolchenko