12歳ユダヤ人少女集団強姦、数百人が抗議 仏パリ
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【6月21日 AFP】フランスで先週末に12歳のユダヤ人少女が集団強姦(ごうかん)された事件を受け、パリで20日、反ユダヤ主義と「レイプカルチャー」に抗議するデモが行われ、数百人が参加した。
事件は国民の怒りを呼び、さまざまな反差別団体、人権団体、フェミニスト団体がデモを呼び掛けていた。19日にも、パリと中東部リヨン(Lyon)で数百人規模の抗議デモが行われた。
事件について、反人種差別団体「SOSラシスム(SOS Racisme)」のドミニク・ソポ(Dominique Sopo)代表は、「血も凍るような反ユダヤ主義犯罪」だと批判した。
女性の人権に特化した活動を行う「女性財団(Women's Foundation)」のアンヌセシル・メイフェア(Anne-Cecile Mailfer)代表は、昨年10月にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で戦闘が始まって以降の反ユダヤ主義の高まりを反映したものだとの見方を示した。
一方で、事件は「レイプカルチャー」を浮き彫りにしたとも指摘。若者は幼いころからポルノを見て育っているため、こうした文化を受け入れている可能性が高いと説明した。
デモに参加したユダヤ人女性のネル・スフェズさん(24)は、「性差別と反ユダヤ主義が交わる点」で起きた事件に抗議しに来たと語った。
警察筋によると、ユダヤ人の少女は15日夜、パリ北西郊のクルブボア(Courbevoie)の自宅近くの公園で、12~13歳の少年3人に声を掛けられたと語った。
3人は少女を小屋に連れ込み、殺すぞと脅したり、反ユダヤ主義的な発言をしたりしながら、殴打して性行為を「強要」した。
少年の1人はその場面を撮影し、もう1人は通報すれば殺すと少女を脅した。
少年のうち13歳の2人は18日、集団強姦、反ユダヤ主義的な侮辱と暴行、殺害の脅迫の罪で訴追され、勾留されている。
12歳の少年は反ユダヤ主義的な侮辱と暴行、殺害の脅迫の罪で訴追されたが、強姦罪には問われず、保釈された。(c)AFP