【6月12日 AFP】イスラム組織ハマス(Hamas)とイスラム聖戦(Islamic Jihad)は11日、共同声明を発表し、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での戦闘をめぐる新たな停戦案に回答し、同国による「攻撃の完全停止」を求めたことを明らかにした。

 声明は、「回答はパレスチナ人の利益を優先し、ガザで続いている攻撃の完全停止の必要性を強調している」とする一方で、「戦争終結に向けた合意に前向きに取り組む」用意があるとしている。

 休戦交渉を仲介していたカタールとエジプトは同日夜、回答を受理したことを確認。合意に達するまで米国とともに仲介を続ける意向を示した。

 交渉に詳しい情報筋はAFPに、「回答には恒久停戦への行程表やガザからのイスラエル部隊の完全撤収に関し、イスラエル案を修正する項目が含まれている」と語った。

 米ホワイトハウス(White House)のジョン・カービー(John Kirby)大統領補佐官もこの日、ハマスとイスラム聖戦の回答を受け取ったとし、「精査中だ」と述べた。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は10日、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が先月公表した、6週間の停戦や、人質と拘束されているパレスチナ人の交換などを含む新提案に支持を表明するとともに、米国が起草したガザ停戦を求める決議案を採択した。(c)AFP