ガザ停戦に向けイスラエルが行程表提示 ハマス破壊姿勢は崩さず
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【6月2日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は5月31日、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)で続くイスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘をめぐり、イスラエルが完全な停戦に向けた行程表を提示したと発表した。一方、イスラエル軍は、最南部ラファ(Rafah)など各地で激しい攻撃を続けている。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、すべての目標が達成されるまで戦闘を続けるとの姿勢を崩していない。6月1日には、「イスラエルの停戦条件は変わっていない。ハマスの軍事・統治能力の破壊と人質全員の解放、そしてガザがイスラエルの脅威でなくなることだ」と、従来の立場を改めて示した。
一方のハマスは、新提案を「前向きに評価する」と表明。
イスラエルとハマスの交渉を仲介する米国とカタール、エジプトは同日、共同声明を出し、「ハマス、イスラエル双方に対し、バイデン大統領が示した原則の具体化に向け合意するよう求める」と述べた。
バイデン氏によると、イスラエルが提示した行程表は3段階に分かれ、第1段階では6週間かけてガザの人口密集区域から軍部隊を撤退させる。
「多数の人質の解放」と引き換えに、イスラエルの刑務所に収容されている「数百人のパレスチナ人囚人」が解放されるという。
バイデン氏によるとその後の段階で、イスラエル、パレスチナ双方が恒久的な停戦に向け交渉し、交渉が続く限り休戦が維持されることになる。(c)AFP