【6月8日 AFP】フランスのパリ市当局は7日、今夏のパリ五輪に向けてセーヌ(Seine)川で次週予定されていたオープンウオータースイミングのテスト大会について、大雨で中止となったことを明らかにした。

 今年のパリ五輪では開会式に加え、オープンウオータースイミングとトライアスロンの競技がセーヌ川で行われることになっている。

 大雨はセーヌ川の汚染を拡大する恐れがあり、当局はパリ市の下水道システムを圧迫する可能性があると警告していた。10日に予定されていたイベント前のセーヌ川の水位は、パリ五輪で求められている基準の3倍以上に上っているという。

 5月に予定されていた開会式のリハーサルも、7月26日の開幕までわずか5週間に迫る6月17日に延期されていた。

 パリの上流では4月末に新しい浄水場が稼働したものの、もう一つの大規模な五輪関連の水インフラ計画で、川への流出を防ぐための貯水場としてパリ東部のオステルリッツ(Austerlitz)駅近くに建設中の巨大な地下集水施設は、6月上旬に稼働する予定となっている。

 セーヌ川の浄化はパリ五輪が達成を目指す重要なレガシーの一つとみなされており、パリのアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長は、来年にも地元に3か所の公共水浴場を造る計画を立てている。(c)AFP