【6月6日 AFP】米ファストフードチェーン大手マクドナルド(McDonald's)とアイルランド同業との間で争われていた「ビッグマック(Big Mac)」の商標権をめぐる欧州連合(EU)での訴訟で5日、マクドナルドによる独占的な商標権使用を認めないとする判断が下された。

 マクドナルドと商標権を争っていたのはアイルランドのスーパーマック(Supermac's)。当初、同社がEU域内での「スーパーマック」の商標使用を申請したの受け、マクドナルドが受理しないよう申し立てた。それに対し、スーパーマックも2017年、域内での「ビッグマック」の使用を禁止するようEU知的財産庁(EUIPO)に訴えた。

 EUIPOはいったん、スーパーマックの主張を支持したが、後にこれを撤回していた。

 この日、EUの一般裁判所は「ビッグマック」のチキン版「チキンビッグマック」について、マクドナルドは商標の独占使用を主張できないとの判断を示し、EUIPO決定を再び覆した。ただし、ビーフ版については引き続き使用可能とした。

 マクドナルドは一般裁の判断を受け、「われわれの『ビッグマック』の商標使用権に影響はない」とする声明を発表。一方、スーパーマックのマネジングディレクター、パット・マクドナー(Pat McDonagh)氏は、「世界中の中小企業にとって大きな勝利となった」と歓迎した。

 一般裁はEUの一審に当たり、マクドナルドは最高裁に相当する司法裁判所に上訴することができる。(c)AFP