ゼレンスキー氏が中国批判 平和サミット参加妨害を「画策」と
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【6月3日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は2日、アジア安全保障会議(通称シャングリラ会合)に出席のため訪問中のシンガポールで記者会見し、ウクライナ和平案をめぐり協議する「世界平和サミット」に各国が参加するのを中国が妨害していると非難した。中国は、ロシアが招待されていないとしてサミット開催を公然と批判している。
サミットは今月中旬にスイスで開かれる予定。ウクライナとしては、ロシアによる侵攻を終わらせるために必要な条件について、自国が提唱する和平案への国際的な支持を集める場としたい考え。
ゼレンスキー氏は会見で、「残念ながら中国は、平和サミットに各国が参加しないよう懸命に画策している」と述べた。
中国外務省の毛寧(Mao Ning)報道官は5月31日の定例会見で、サミットについて「ロシア、ウクライナ双方が発言を認められた上で、すべての国が平等の立場で参加し、すべての和平案が公正に議論されるべきだ」とし、「それが実現しない場合、サミットが和平に向け重要な役割を果たすのは難しい」と主張した。
中国は、ウクライナが参加を拒否しているロシアについて、同国が参加しないのなら自国の参加も「難しい」として、欠席の意向を示している。
ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領も、現時点までに参加意思を示していない。
ゼレンスキー氏は、「世界の一部の首脳」が欠席する見通しであることに失望を表明。100以上の国や団体が既に参加登録しているとして、アジア太平洋諸国にも参加を呼び掛けた。(c)AFP/Jing Xuan Teng and Martin Abbugao