月収87万円、供給不足! 子供の成長付き添い師が人気な理由は 中国
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【5月30日 CNS】「子供の成長付き添い師」という職業がソーシャルメディアで話題になっている。業界関係者によると、地域や家庭の状況に応じ、この職業の月給は5000元(約11万円)から4万元(約87万円)〜5万元(約109万円)まで幅広く、中には月に10万元(約217万円)を超える収入を得ている人もいるという。
上海市で子供の成長付き添い師として活躍する王丹丹(Wang Dandan)さんは、月収4万元だ。主な業務は子供の送迎と、知識を深めることなどだ。
しかし、地域や家庭によっては、子供の成長付き添い師の給料は噂ほど高くない場合もある。
重慶市(Chongqing)で働く宋思雨(Song Siyu)さんの月収は5000〜6000元(約13万円)だ。彼女の業務は主に子供の宿題のサポートや、屋外での活動などだ。
深セン市(Shenzhen)で子供の成長付き添い師として働く蘇蘇(Su Su)さんは、子供の朝食準備、送迎、体力トレーニング、オンライン授業のサポート、宿題のチェック、就寝前の読書など、多岐にわたるサポートを行っている。
現在の市場において、子供の成長付き添い師への需要が非常に高まっており、「供給不足」と言える状況にある。特に北京市、江蘇省(Jiangsu)、浙江省(Zhejiang)、上海市、珠江デルタ地域では、その需要が大きい。
雇い主は通常、中産階級に属し、子供の成長付き添い師を求める理由の一つとして、会社経営のため、忙しい日々の中で子供と十分な時間を過ごせないことが挙げられる。
各大手求人プラットフォームでは、子供の成長付き添い師の求人が多数掲載されており、需要者の中には家政サービス会社も少なくない。
応募者には、外国語の堪能さ、大卒以上の学歴、ピアノ演奏能力、運転スキルなど、多様な要件が求められることが多い。
子供の成長付き添い師の需要が高まる中、中国教育科学研究院の儲朝暉(Chu Zhaohui)研究員は、この職業は現在、人力資源社会保障部(人社部)の関連職業目録に含まれておらず、提供されるサービスの質にばらつきがあることから、親はこの種のサービスを利用する際に慎重であるべきだと述べている。
儲研究員は、サービス提供者が子供の成長に良い影響を与えながらも、悪影響は確実に避けるようにすべきだと提案している。専門的な訓練を受けていない人々に対して、軽々しく「子供の成長サポートサービス」を提供しないよう勧めている。
また、家庭教育の責任の他者への転換には警戒が必要であり、家庭教育の最良の方法は、あくまで親自身が直接子供と時間を過ごすことだと指摘している。親は「付き添い師」を雇うだけでなく、自身の家庭教育の責任を果たすべきで、「家政サービスは学科の補助として利用すべきではなく、親子の時間を代替するものでもない」と、儲研究員は述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News