【5月29日 AFP】スペイン、アイルランド、ノルウェーの欧州3か国は28日、パレスチナを国家として正式承認した。これに対しパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で7か月以上にわたりイスラム組織ハマス(Hamas)掃討作戦を実行中のイスラエルは、ハマスを利することになると強く反発している。

 アイルランドのサイモン・ハリス(Simon Harris)首相は声明で、「われわれは和平プロセスの最後にパレスチナを国家承認したいと考えていたが、平和の奇跡を持続させるため、スペイン、ノルウェーと共に今回の措置を取った」と説明。一方でイスラエルに対しては、ガザにおける「人道的大惨事」をやめるよう要求した。

 ノルウェーのエスペン・バット・アイデ(Espen Barth Eide)外相はパレスチナを国家承認した後、「ノルウェー・パレスチナ関係にとって特別な日」となったと歓迎。スペインのホセ・マヌエル・アルバレス(Jose Manuel Albares)外相は「平和への道のりはまだ長いことを承知しているが、スペインとしては与えられた役割を果たしていきたい」と語った。

 パレスチナ国家承認に向けた3か国の計画が先週浮上して以降、イスラエルは猛反発。特にスペインとの外交関係が険悪化している。(c)AFP/Hazel Ward with Pierre-Henry Deshayes in Oslo and Peter Murphy in Dublin