【5月25日 AFP】女子テニス世界ランキング1位のイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)は24日、今回が最後の全仏オープン(French Open 2024)出場となる男子のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を「応援」しているとしつつ、同大会で14回の優勝を誇るナダルにシードが付かなかったのは妥当だとの見解を示した。

 ナダルはけがの影響で今年1月以降は4大会の出場にとどまり、現在の世界ランキングは276位となっている。全仏では2005年の初出場から驚異の通算112勝3敗の成績を誇るが、今回はノーシードとなり、1回戦で世界4位のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)との対戦が決定した。

 過去には2018年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)で、大会優勝7回のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が当時世界ランク183位で第25シードになった前例もあり、大会側は過去の優勝者にシードを与える権限を持つべきだとの見方もある。

 しかし、女子シングルスで連覇を狙うシフィオンテクは「もしそうしたら、ドローに大きな混乱をもたらすことになると思う」と否定的な考えを示し、女子には四大大会(グランドスラム)優勝経験者が大勢いるが、全仏で優勝したかどうかによってシードが付いたり付かなかったりすることになると指摘。「それは良い案だとは思えない。このままの形の方が良い。シードは過去の結果に基づいて与えられるものだけれど、『過去』とは直近数か月のこと」と述べた。

 また、ナダルにとって「タフなドローなのは間違いない」とした上で、ズベレフには「申し訳ない」としつつ、「彼(ナダル)を応援するつもり」と話した。(c)AFP