【5月13日 AFP】米デューク大学(Duke University)で12日に行われた卒業式で、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への攻撃を公然と支持しているユダヤ系コメディアン、ジェリー・サインフェルド(Jerry Seinfeld)さん(70)が名誉博士号を授与されたことを受け、学生数十人が抗議のために会場から退出した。その様子を捉えた動画がソーシャルメディアに投稿された。

 動画を投稿したアカウントによれば、学生らはイスラエルを支持するサインフェルドさんの姿勢に抗議。会場にはパレスチナ旗を掲げる学生もいた。

 卒業式のライブ配信ではボイコットの様子は映し出されなかったが、学生によるブーイングが聞こえた。ビンセント・プライス(Vincent Price)学長はサインフェルドさんの紹介を一時中断せざるを得なかった。

 その後、サインフェルドさんは歓声を浴びながら名誉学位を受け取り、式辞を述べた。ガザ紛争については触れず、「私はユダヤ人としてニューヨークで生まれ育った。コメディアンを目指すには特権的な立場だった」と語るにとどめた。

 サインフェルドさんはこれまで政治をネタにすることは一切なく、大ヒットコメディードラマ「となりのサインフェルド(Seinfeld)」は「とりとめのない」笑いで知られる。

 しかし、ガザ紛争が始まってからは異例のイスラエル支持を打ち出し、物議を醸している。(c)AFP