【5月1日 CGTN Japanese】経済協力開発機構(OECD)と中国の華東師範大学は、上海市で「中国青少年の社会情動的スキル(Social and Emotional Skills)の発展水準に関する報告書」を発表しました。報告書によると、社会情動的スキルの高い青少年ほど、学校での成績が良く、欠勤や遅刻の回数も少ないことが分かりました。そのため、彼らはより高い学位を取得し、よりハイレベルな管理職や専門職に就くことを期待しているということです。

 華東師範大学社会情動的スキル研究センターは、OECD青少年社会情動的スキル世界評価の唯一の中国代表として、中国東部の山東省済南市教育局と協力し、2022〜2024年に中国青少年の評価活動を実施してきました。

 2023年5月、OECDは青少年の社会情動的スキルに関する2回目の公式評価を実施し、七つの都市または国が10歳グループに、16の都市または国が15歳グループに参加、済南市は中国を代表して両グループの評価に参加しました。172校合わせて1万人近くの生徒、教師、校長が評価に参加し、中国青少年の社会情動的スキルの発展水準に関する報告のほか、国際比較報告、各種特別テーマ報告を作成しました。

 報告書によると、中国(済南市)の児童・生徒については、身体イメージの面で、10歳グループの児童は15歳グループの生徒に比べて自分の身体的外見をポジティブに捉えています。また、生活満足度の面では、15歳グループの女子と10歳グループの男子は、ほとんどの社会情動的スキルから恩恵を受けることが容易であり、生活満足度の向上に繋がっています。人間関係満足度では、8割以上の児童や生徒が親や保護者との関係に「満足」または「とても満足」と回答しました。

 学業の面では、16項目の社会情動的スキルは、数学、国語、芸術という三つの科目の成績に対して有意なプラスの予測作用を示しています。社会情動的スキルが高ければ高いほど、その科目の成績が高くなります。学業不安の面では、10歳グループの児童は、15歳グループより学業不安が低いですが、10歳グループの約3分の1が試験や成績の悪さに不安を感じていました。そして、教育への期待の面については、ほとんどの児童・生徒(95%以上)が高等教育を修了したいと回答しており、女子の方が男子よりも将来の教育への期待が高い傾向があるということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News