【4月26日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は25日、パリのソルボンヌ大学(Sorbonne University)で演説し、欧州に世界情勢の変化に立ち向かう姿勢を促す中で「今日の欧州は消滅の危機に直面している」と警告した。

 マクロン氏は「欧州は消滅する可能性がある。(回避できるかは)われわれの選択に懸かっている」と述べ、「ゲームのルールが変化した」世界において、欧州は「直面するリスクに対する備えができていない」と警告。「今後10年間で(欧州が)弱体化する、あるいは退潮するリスクは計り知れない」と語った。

 また、欧州はエネルギー面ではロシアに、安全保障面では米国に過度に依存する「戦略的弱者」から脱却すべきだとも主張した。

 特にウクライナ侵攻以降のロシアは「やりたい放題」だと批判。欧州の安全保障にとっての「必須条件」は、「ロシアがウクライナでの侵略戦争に勝利しないこと」だと明言した。

 さらに、「われわれ自身のために、信頼できる欧州防衛の戦略構想を練る必要がある」と述べた上で、欧州は米国に「隷属」してはならないと付け加えた。(c)AFP