【4月17日 CGTN Japanese】中国南部の広東省でこのほど、実家に帰って墓参りをしていた男性が、雑草や土を盛り上げた小山を掃除していたところ、ヒアリにかまれて毒針で刺されるということがありました。男性はその後、体に腫れ物ができ、紅斑に進展し、意識を失いました。幸いにも適時に病院に搬送されて治療を受けたため、命に危険がある状態を脱しました。

 ヒアリは本来、南米のパラナ川流域に生息し、世界公認の最も危険な外来100種のうちの一つです。中国農業農村部のデータによりますと、ヒアリは2023年時点で全国12省・直轄市・自治区の625県(市・区)に侵入し、拡散のスピードはとても速いです。

 普通のアリとは違い、ヒアリは攻撃性に富んでいます。ヒトを刺す際には、大顎で皮膚をかんで、おしりにある針で刺して毒液を放出します。刺された箇所はやけどのような痛みが生じ、赤く腫れて化膿します。体質によっては、アナフィラキシーショックを起こしたり、死亡したりする場合もあります。ヒアリは繁殖力が非常に強く、現時点で中国国内には天敵がほとんどいません。

 ヒアリの活動は春に活発化するため、外出時に刺されないよう注意する必要があります。遊びに出かける際は、できるだけ長ズボン、長袖の服、長靴下を着用するのが望ましいです。必要に応じて雨靴を履くなどし、ヒアリが肌を刺したり体に登ったりするのを防ぐようにしましょう。地形に注意したりよく観察したりすることも大切です。

 ヒアリの特徴の一つは巣作りです。芝生に緩やかに隆起した土の山を見かけたら、ヒアリの巣である可能性が高いため、踏まないようにしましょう。ヒアリに刺された場合はかいたりせず、すぐに冷たい水で刺された部位を洗い流し、抗ヒスタミン薬やコルチコステロイドクリームを塗って腫れと痛みを軽減させましょう。全身にかゆみやじんましんが発生し、めまいや吐き気、発汗、息苦しさなどを感じた場合は、すぐに医師に診てもらうようにしましょう。(c)CGTN Japanese/AFPBB News