【4月9日 AFP】男子ゴルフ、世界ランキング12位の松山英樹(Hideki Matsuyama)は8日、2度目のタイトル獲得を目指す第88回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2024)に向けて、今週末にピークを合わせていく意欲を示した。

 2021年大会でウィル・ザラトリス(Will Zalatoris、米国)を1打差に抑え、日本勢初のマスターズ制覇を果たした松山は、この日の会見で「チャンピオンになってもう3年たちましたけど、もう1回そこに行けるように日々努力しているので、今週そうなるとうれしいと思います」と語った。

 2月に行われたジェネシス招待(Genesis Invitational 2024)では、ザラトリスとルーク・リスト(Luke List、米国)を3打差で抑え、約2年ぶりの優勝で米ツアー通算9勝目を記録。ザ・プレーヤーズ選手権(The Players Championship 2024)の6位タイに続き、前週のヴァレロ・テキサス・オープン(Valero Texas Open 2024)では7位タイの成績を収めた。

 初めてグリーンジャケットに袖を通して以降、それまでの方針を変えてマスターズの前週もツアーに出場していることについて聞かれると、「勝った2021年までは毎年前の週は試合には出ていなかったですけど、勝った年から毎週出るようになって、試合感をそのままここで出すことができているかなと思う部分と、連戦をする分、疲れも当然ありますし、そういうところでベストな方法は何かというのはいまだに分かっていない」と答えた。

 マスターズにはこれまで12回出場している中、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)の名物レイアウトについては多くを学んだといい、「最初に出たときからいろんなコースセッティングをやっている中で、いろいろ学ぶべきものはたくさんありましたし、その中で2021年に優勝できたことはすごくうれしかったですし、もう一回その場所に戻れるように頑張りたいと思っています」と話した。

「チャンピオンズディナーのときに、毎年グリーンジャケットを着て行くのはすごくうれしいなと思いながら(ここへ)帰ってきている」という松山。ストローク・ゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(グリーンエッジから30ヤード以内の全ショットのスコア貢献率)では現在ツアートップに立っており、厳しい試練が襲い掛かるオーガスタのショートゲームでは準備ができているとみられる。

 松山はスタッツなどのデータについてはあまり見ていないので分からないとしつつ、「このコースだと、ポイントポイントで打っていかないといけないと思いますし、絶対外しちゃいけない場所というのは人ぞれぞれあると思うので、そこに打たないようにできれば上位に行けるんじゃないかと思っています」と話した。

 初日の11日には悪天候が予想されているが、堅くて球足の速いコースについては、ドライの場合とウェットの場合のこれまでの優勝スコアを比較しつつ、「10アンダー前後でセッティングしてもらえればうれしい」と笑顔を見せた。(c)AFP/Jim SLATER