ガザ停戦決議後も現場に変化なし 国境なき医師団
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【3月29日 AFP】緊急医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」は28日、国連安全保障理事会(UN Security Council)が25日にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での「即時停戦」を求める決議を採択した後も、現場では何も変わっていないと嘆いた。
安保理が停戦を要求したのは、昨年10月にイスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘が始まって以来初めて。それまではイスラエルの同盟国である米国が拒否権を行使してきたが、今回は棄権した。決議は、持続的な停戦につながるイスラム教の断食月「ラマダン(Ramdan)」期間中の即時停戦を求めている。
だが、MSFのクリストス・クリストゥ(Christos Christou)会長はAFPのインタビューで、「決議後も現場では何一つ変わっていない」と語り、「(ガザの)人々の日々の生活には何の影響もない。われわれの世界や、人道支援物資の提供方法にも影響はない」「状況は変わっていない」と続けた。
一方で、MSFの要求も変わっていないと強調。 必要なのは即時かつ持続的な停戦、医療施設と医療従事者に対するあらゆる攻撃の停止、ガザでの人道支援が妨げられないことを求めていると訴えた。(c)AFP