【3月22日 CGTN Japanese】中国東部の江蘇省泰州市に住む劉さんと許さんは幼なじみで、2人とも現役大学生です。2人の友情は宝くじを共同購入したことがきっかけで崩壊し、さらに裁判沙汰になってしまいました。

 劉さんと許さんは2023年7月20日、列車に乗って一緒に山東省へ観光に行きました。旅先のある宝くじ店で、劉さんが先に宝くじ1枚を10元(約210円)で購入しましたが、それを見た許さんも購入しようと考えました。すると、劉さんは、2人で相談した番号の宝くじ1枚を10元で追加購入しました。劉さんが支払いすると同時に、許さんは微信(ウィーチャット、中国のSNSアプリ)を使って10元を劉さんに送金しました。2人はこうして、それぞれ10元を支払って2枚の宝くじを購入したことになりました。2枚の宝くじはいずれも許さんが預かっていました。

 江蘇省に戻った許さんは7月24日、旅先で購入した2枚目の宝くじの3組目の番号が2等に当選していることに気づきました。許さんは劉さんと一緒に、2等に当選しており、賞金は22万7041元(約478万円)であることを改めて確認しました。しかし賞金の配分をについて、劉さんと許さんの父親に意見の食い違いが生じました。山東省で購入した宝くじは、山東省でないと賞金を受け取ることができないため、2人はそれぞれの家族とともに山東省の宝くじ店へ行くことを7月25日に約束しました。しかし、劉さんは26日朝に、許さんが宝くじの税引き後の18万1632.8元の賞金を受け取っていたことに気づきました。こうして、双方は争うことになってしまいました。

 劉さんとその家族は許さん一家を告訴しました。今年3月18日、江蘇省泰州市の裁判所でこの宝くじ事件の公開審理が開かれました。裁判では、この2枚の宝くじには双方とも10元を出資しており、当選金は出資比率に応じて配分すべきなので、双方が均等に配分すべきであるとの判決が言い渡されました。被告の許さんには、判決の発効後10日以内に原告の劉さんに金額9万816.4元を支払うよう命じられました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News