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【03月13日 KOREA WAVE】病院では薬剤師が勤めている。入院患者はもちろん、外来患者も外部の薬局ではなく、病院内で薬を処方されることがある。患者は一人一人、時期と症状によって処方がその都度変わり、入退院による変動もある。最近、普及した自動調剤機(ATC)が多くの人手を減らしているが、依然として薬剤師たちは薬を分類して整理するのが大きな業務だと訴える。

無作為に混ざったさまざまな錠剤を正確に区分する「賢い」装備が登場した。カプセルのようにあちこち転がって、コード番号が見えなくても可能だ。3年目の韓国スタートアップ「メディノード(MEDINODE)」が開発したAI(人工知能)錠剤ロボット「ピルボット(Pillbot)」だ。

メディノードのファン・ソンイル代表は「薬は必ず分類すべきだが、薬剤師はそのことだけに専念しているわけにはいかない。だから自動化が必要だ。NVIDIAチップセットが入った先端装備がこれを解決する」と強調する。

一般的なATCは、医師の処方を入力すれば、種類別の容器に入った薬を自動的に個人用包装に入れる。最近、薬局から受け取る薬はおおむね、このようなやり方で調剤する。

メディノードが開発したピルボットは、ATCとは反対の役割だ。調剤の過程で錠剤が散らばって混ざってしまった薬を迅速・正確に分類する。薬剤師らは、分類された薬を再びATCに移すだけで、効率が改善される。

ピルボットは、日本製のライバル製品に比べ、分類速度を6倍も高めた。正確度は99.9%だ。薬を誤って認識した時のリスクを大幅に減らした。AIの威力だ。

ファン・ソンイル氏によると、形、大きさ、色がそれぞれ違う錠剤を識別する方法は、大きくマシンビジョンとディープラーニングに分けられる。カプセルは最も難しい対象だ。簡単に転がっしまうので、固有番号が刻印された部分がカメラに見えないこともあり、識別が難しい。ディープラーニングを適用すれば、さまざまなケースを計算して識別率を高めることができる。

そのために欠かせないのが、性能の良い半導体。ファン・ソンイル氏は「NVIDIAのチップセットで構成された小型コンピューターを搭載した」と明らかにした。外部サーバーに接続されなくても、機器自体のAIで機能を実現するオンデバイスAIの一種だ。

ファン・ソンイル氏は昨年、複数の総合病院でテストを終えた製品を今年発売し、半導体競争力で市場を先取りする。「韓国企業の中で同じ形態の分類装備はない。国内に進出した日本企業があるが、技術力でメディノードがリードしている」と誇示した。

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