出荷を控えた大韓電線の超高圧ケーブル=大韓電線提供(c)news1
出荷を控えた大韓電線の超高圧ケーブル=大韓電線提供(c)news1

【03月13日 KOREA WAVE】韓国電線業界が世界的な電力網の需要の増加に支えられ、活況を呈している。技術力を前面に押し出した国内電線企業が相次いで大型受注を獲得し、今年過去最大の実績を出すだろうという見通しが出ている。

国際エネルギー機関(IEA)によると、グローバル電力網への投資規模は、2020年の2350億ドルから30年は5320億ドルへと急増する見通しだ。IEAは「2024年次電力市場報告書」でグローバル電力需要が今年から2026年まで毎年平均3.4%ずつ増えると予想した。

電力網の投資と需要が急増するのは、各国が新再生エネルギーの拡大政策を打ち出したためだ。特に、海上風力発電に取り組んでいる国々が多く、海と地上をつなぐ海底ケーブルの需要が増えている。主要国の老朽化した電力網の交替時期とも重なった。米欧など電力網インフラが早期に構築された国で需要が急増している。急増するデータ使用量も影響している。

これに合わせて韓国の二大電線業者が大型受注を続けている。

電線業界1位のLS電線は最近、デンマークのCIPと台湾の台中渢妙の海底ケーブル優先交渉対象者契約を締結した。台中渢妙は2027年までに台中港近海に500メガワット(MW)規模で建設する事業だ。LS電線の予想供給規模は1300億ウォンと推算される。

LS電線は昨年5月、オランダ国営電力会社テネット(TenneT)から北海海上風力HVDC(超高圧直流送電)ケーブル供給に関する包括的契約を2兆ウォン台で受注した。昨年12月には、この契約と関連した1兆5000億ウォン規模の本契約2件を締結した。HVDCは長距離大規模送電のコア技術だ。

LS電線の受注残高は上昇曲線を描いている。昨年第3四半期基準で4兆3700億ウォンと、1年で1兆4200億ウォン増加した。

急増する海底ケーブル需要に対応するための投資も手掛ける。LS電線はLSエコエネルギーとともにベトナム海底ケーブル工場の建設を検討している。

大韓(テハン)電線は、グローバルインフラグループの「バルフォア・ビーティー(Balfour Beatty)」と約3800万ドル規模の超高圧電力網プロジェクトの受注契約を結んだ。英国北部地域に132キロボルト(kV)級の新規超高圧電力網を構築する事業だ。

エジプト政府合作企業「電力システム技術公社(EPS)」が発注した500kV超高圧交流送電(HVAC)も供給する。500kV級HVACは現在、商用化されたHVACケーブルの中で最も高い電圧だ。年初から米国市場でも成果を出している。今年1月末時点の米国地域の合計受注額は3200万ドルだ。

見通しも明るい。市場では今年、LS電線の営業利益を2530億ウォンと見込んでいる。昨年第3四半期までの営業利益が1631億であることからすると、昨年の営業利益は2000億ウォン前後と推定される。大韓電線の昨年の営業利益は784億ウォンだ。2008年以降15年ぶりの最高値だ。受注が続いているため、今年も好実績が予想される。

大韓電線関係者は「海外法人と支社を積極的に活用した現地密着経営で新規受注を拡大し売り上げを促進し、今年も堅実な実績上昇を維持していきたい」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News