コウモリを気候変動から救え、ポーランドの「バットマム」
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【2月24日 AFP】ポーランド・シチェチンに住むバルバラ・グレツカさん(69)は、「バットマム(コウモリ母さん)」と呼ばれている。自宅である9階建てアパートの一室で、コウモリの保護施設を運営し、これまでに約1600羽を保護してきた。
グレツカさんはAFPに、「すべては16年前のとても寒い1月始まった」と語った。突然、換気用ダクトからコウモリが自室に入ってきたという。
インタービュー中もコウモリたちは部屋の中で、グレツカさんのセーターによじ登ったり、鳴きながら飛び回ったりしていた。
現在、グレツカさんは病気やけがをしたり、間違えて冬眠から覚めてしまったコウモリ約30羽を世話している。
気候変動に伴う暖冬で、春と勘違いして起きてしまい、衰弱して保護されるコウモリが増えているという。
今ではグレツカさんは専門家らと連携し、保護活動を手伝ってくれるボランティアもいる。
1羽1羽に名前があり、それぞれ異なった餌のルールと投薬計画が用意されている。
「ほんの短期間、2週間くらいしかいないコウモリもいるが、骨折など長期のリハビリが必要なものもいる」と話した。
服の中にコウモリがいることが当たり前になってしまい、しばしば袖の中にいるのを忘れて出掛けてしまうこともある。「一度なんて、そのまま教会に行ってしまった」
小学校にコウモリを連れて行き、出前授業を行うこともある。
「ただ単にコウモリが大好きなのだと認めざるを得ない…抗生物質をあげるために真夜中に起きることも平気だ」「子どもを愛するように世話をしている」と話した。(c)AFP/Damien SIMONART with Stanislaw WASZAK in Warsaw