【02月20日 KOREA WAVE】
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「〇〇ペイ××万ウォン決済完了」

韓国の60代のAさんは携帯メールを受け取って、驚いて案内された番号に電話をかけた。電話を受けた相談員がリンクを送り、決済を取り消すように言った。リンクをたどったA氏は、あれから恐怖の日々を送っている。

携帯電話で行き来するすべての通話と携帯メールをボイスフィッシング組織に接続する「強受強受」(強制受信・強制発信)悪性アプリがインストールされてしまったためだ。

その後、金融監督院と検察の番号で相次いで電話がかかってきた。「A氏の口座が犯罪に悪用された」と脅かす。「口座を盗用した犯人をおびき出して捕まえるためには、検事の口座に金を入金しなければならない」という。

A氏は約10回にわたって5億ウォン(1ウォン=約0.1円)を入金した。これもボイスフィッシングだった。

韓国でSMS(ショートメール)を送って悪性アプリのインストールを誘導し、個人情報を盗み取るボイスフィッシングの手口が横行し、被害額が急増している。確保した住所録をもとに、知人にメールを送る手口まで登場し、被害が周辺にウイルスのように広がっている。

ただ、統計上は減少傾向を見せている。昨年の年間ボイスフィッシング発生件数が1万8902件で前年(2万1832件)より14.5%減少し、被害額も5438億ウォンから4472億ウォンに17.8%減少した。

ボイスフィッシング犯罪が減った理由は、「貸出詐欺」型(銀行など金融機関を詐称して低金利貸出に肩代わりするなどとだまし、借入金を詐取する手口)が減少したためだ。この期間、貸出詐欺型ボイスフィッシングが1万2902件から7588件へと41.9%も減少した。

しかし、「機関詐称」型ボイスフィッシングは8930件から1万1314件へと26.7%増え、統計開始以来初めて1万件を突破した。被害金額も貸出詐欺型が3361億ウォンから2108億ウォンに減少した半面、機関詐称型は2077億ウォンから2364億ウォンに増加した。

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