【2月3日 AFP】インドでこのほど、中国のスパイだと疑われ、警察に8か月拘束されていたハトが、調査の結果無実が確認されたとして晴れて自由の身となった。

 主要紙タイムズ・オブ・インディア(Times of India)によると、このハトは金融都市ムンバイの港で、羽に「中国語のようなメッセージ」が書かれているとして捕まった。

 警察はスパイ容疑で調べを進めていたものの、捜査の結果、嫌疑を取り下げたと報じられている。捜査の間、ハトは市内の病院に拘束されていた。

 動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」のインド支部は1日、「驚くべきことに8か月」も捜査に費やされたと指摘。警察は1月31日にハトが拘束されていた病院に対し「釈放の正式な許可」を与えたという。

 地元メディアは、ハトは元気に飛び立ったと報じている。

 インドでハトがスパイ容疑で拘束されたのはこれが初めてではない。2016年には国境警備隊が、パキスタンとの国境近くでナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相への脅迫メッセージを運んでいるハトを発見し拘束。

 また10年にも同じ地域で、足に輪が付けられ、体にパキスタンの電話番号と住所が赤インクで押されたハトが見つかり、武装した警備隊員により捕獲された。このハトは「スパイの特別任務」を負っている可能性があると警察が指摘したことから、一切の面会が禁じられていた。(c)AFP